「おすすめの家庭教師はどこ?」と聞かれたら「おすすめはない!」と答えます。その理由を解説します。
個々の能力の差が大きく、当たり外れが多いと言われる家庭教師。
今回はその選び方についての記事を、家庭教師経験者にヒアリングして作成しました!
もくじ
おすすめの家庭教師は?
御託を並べるのはいいから、さっさとおすすめだけ教えてよ!
これはいろんなサイトを検索して真っ先に思うことかも知れません。
しかし、誤解を恐れずちょっと乱暴に言うならば、
おすすめはありません!
数撃ちゃ当たるの精神でいきましょう!
となってしまいます。
身も蓋もない言い方ね・・・苦笑
いきなり本音をぶっちゃけましたが、おそらくこれが事実だと思います。
おすすめをあげているサイトがあったら、それらはだいたいポジショントークです。
なぜ「おすすめ」がないのか
集団指導の塾とは異なり、家庭教師の強みは1対1での学習となります。
おすすめするためには、子供側の情報(年齢・性格・学力・勉強の好き嫌い・集中力の有無・目指すゴールなど)がわかることが最低条件です。
また、もう一方の教師側の情報もありません。
学力の有無・指導力の有無(学力と指導力は異なる)・つまづいた経験の有無・教科の得意不得意・教え方のタイプ(優しい厳しい)・人間性・コミュニケーション力など、他にもたくさんあるはずです。
子供と教師双方のデータがないのにおすすめするのは無責任だと思います。
よい家庭教師の選び方について
よい家庭教師とは、「子供を目標のステージまで連れて行ってくれる教師」のことです。
目標のステージは「難関校合格」「苦手教科の克服」「勉強する習慣をつける」など様々だと思いますので、当然それに合わせて家庭教師の選び方も大きく変わります。
基準をしっかりと持って体験授業を行う
この記事の結論となりますが、
自分の基準をしっかりと持って、体験授業を多くこなす
ことがよい教師にあたる近道です。
数撃ちゃ当たるの精神が大事です!
体験授業の重要性に関して
ほとんどの塾や家庭教師では本契約前に、おためしで体験授業を受けることができます。
しかし塾と家庭教師ではその重要性に雲泥の差があるのはご存じでしょうか。
通常、塾では体験入学制度があっても体験できるのは子供のみで親が授業を見学することはできません。
したがって、体験の内容がどうだったかは子供に聞くしかありません。
「塾の体験はどうだった?」「うん、よかったよ」で入塾を決めると思いますが、そもそも子供が1回の体験のみで塾の良し悪しを判断できるでしょうか。
おそらく「仲の良い友達がいた」「教室がきれい」あたりの理由で判断することが多いと思われます。
もちろんそれも大事だとは思いますが、塾に通う目的(学力アップ)とは直接関係ない部分で判断される可能性もあるということは念頭に置く必要があります。
一方家庭教師はというと、塾とは異なり親が授業の様子を直接確認することができます。
大人の目と感覚で良し悪しを判断できることは非常に大きいです。
家庭教師は子供と教師の相性(指導力含む)が最重要。
「子供に対する姿勢」「子供との相性」「指導力」「教師の人となり」他にも様々な点を直接目視で確認できますし、授業後に親と教師で話し合うことも可能です。
「どこに頼むか」ではなく「誰に頼むか」が重要
家庭教師会社(斡旋業者)という看板は、選ぶ条件としてはさほど重要ではないと考えています。
大事なのは斡旋業者ではなく子供と教師との相性。
実際の教育現場を見て(体験して)判断することが重要なのです。
実は、ほとんどの家庭教師会社は「家庭教師希望者が登録する」ところであって「家庭教師を育てる」ところではありません(多少の教育プログラムはあります)。
その為、会社の教育方針は個々の教師に反映されづらく(例外はあります)、有名だからと看板だけで選ぶメリットはないに等しいです。
ちなみに塾の場合は看板で選んでしまっても大丈夫な場合が多いです。
会社への就職となるので(家庭教師は登録)、教師に対して細かな指導がなされます。
講義の様子も会社側にチェックされ、教え方も日々ブラッシュアップされていくでしょう。
その結果として教育方針は反映されやすくなるので、看板をある程度は選択基準にすることができるということになります。
子供にとって最高の「誰か」に出会うために
大事なので何度も言いますが、
基準をしっかりと持って体験授業の数をこなす
ことで、子供にとって最高の教師に出会う確率が高まります。
体験授業の数とは単純な授業数ではなく、接する教師の数です。
最低3~5回は考えておきましょう
もちろん運よく1回目で最高の教師に巡り合えたなら次をする必要はないです。
しかし「すばらしい先生だ!」と思えなかったり、直観的に「?」と違和感があるような場合は、迷わず次の体験授業(別教師)にシフトしましょう。
子供の一生を左右することになるかも知れませんので、妥協は禁物です。
体験授業でのチェックポイント(家庭教師、選び方のコツ)
事前チェック① 無料体験がある会社を選択する
そもそもの大前提ですが、無料体験がある家庭教師会社(斡旋業者)を選択してください。
1社で複数の家庭教師の体験をしてもよいですし、複数社にわたって体験しても構いません。
家庭教師の交代(前の方に不満がある)を言いづらい場合は最初から複数社を想定しておくとよいと思います。
事前チェック② 会社組織であること(個人ではない)
家庭教師には会社として活動しているところと、個人で活動しているところがあります。
決して個人家庭教師が悪いというわけではありませんが(素晴らしい方もたくさんいます)、当たり外れが多く、トラブルに発展すると泣き寝入りになるケースもあります(会社組織の方がトラブルに強い傾向)。
会社として運営が出来ているということは、最低限の信用があるということです。
事前チェック③ 評判を信用しすぎない
インターネットで事前に評判をチェックするのはよいことです。
しかし評価(点数や☆の数)を妄信せずその中身をチェックしましょう。
ここで気にするべきは「教師・会社窓口の礼儀正しさ」「トラブル時などの会社対応の良し悪し」などです。
「先生がわかりやすかった」「子供の成績があがりました」は多くの場合教師依存であり、その評判のよい教師を指名できるわけではありません。
そんな教師は人気が高くスケジュールが埋まっている可能性が高いですし、そもそも現在も在籍しているとは限りません(複数社に登録している可能性もあります)。
その評判もただ単に相性がよかっただけの場合もありますので、それがそのまま自分の子供に当てはまらないことも十分起こり得ます。
人にとってのベストが自分にとってどうなのかはわかりません。
結局のところ、相性は自ら体験によって確かめるしかないのです。
当日チェック① 基本的なマナーが備わっているか
「挨拶がしっかりできるか」「話すときは人の目を見ているか」「身だしなみはしっかりとしているか」「言葉遣いは丁寧か」などです。
そもそも初対面は取り繕ってよく見せようとするものです。
体験の短い間でさえマナーよくふるまえないようであればその教師を選択する必要はありません。
当日チェック② 親とコミュニケーションがとれるか
塾と比べると、親と家庭教師はコミュニケーションをとる機会が多いです。
正式契約をした後も、日頃から様々な情報交換を行うことで勉強の質があがっていきますので、ここはぜひ見ておきたいところ。
事前に「子供に対する課題」「学習の悩み(つまっている部分など)」「進路の相談」を準備しておき、体験時にその質問をぶつけてみましょう。
「誤魔化さずに」「理路整然と」「具体例なども交えて」回答してくれる教師であれば問題はないでしょう。
当日チェック③ 指導法が適切かどうか
体験授業ではその様子を親もチェックできるようにしてもらいましょう。
どのような授業をしているかはとても重要だからです。
ひどい場合は、問題演習と簡単な解説だけで終わってしまう場合があります。
具体的には以下の内容をチェックしてください。
- 授業の進め方:適切な進行スピードか・子供に発言させているか(発言を引き出せているか)
- 話し方:子供に理解できる言葉選びか・口調、声の抑揚が子供に合っているかなど
- 解説の方法:解説や例えが子供にすぐ伝わっているか、伝わらなかった場合別の切り口で解説し直せているか
- 子供との距離感:子供が質問しやすいか、休憩時間などに勉強以外のコミュニケーションが双方向でできているか(教師から一方的に話すはNG)
当日チェック④ 家庭学習の方法を教えてもらえるか
多くの場合、家庭教師は週1~3日です。
つまり家庭教師以外の日の方が多いということ。
家庭教師の時間だけでは成績はあがらず、それ以外の日にいかに「家庭学習」ができるかがとても重要で、そこも指導できてこその家庭教師です。
それなのに「問題集だけ出して、次の授業までにやっておいて」としかしない教師がいます。
これはNG。
「どうやって自習すればいいか」「学習のコツ」「わからないときの調べ方」「家庭学習での課題」「勉強の仕方・休憩の仕方」「どうしても勉強したくなくなったときどうすればいい?」などなど、子供によって様々なアプローチが出来るはずです。
当日チェック⑤ 子供との相性(性格的なもの)
授業中の子供の様子(態度・目線など)を確認してみてください。
また、休憩時間のコミュニケーションの取り方(双方向に話ができているか)や、その際の子供の表情(身振り手振り)に注目してみてください。
相性がいいかどうかはおのずとわかるはずです。
当日チェック⑥ 親の悪い直観は信用する!
何気にこれが一番大事かも知れません。
普段の人間関係でもそうですが、特に何がダメというわけでもなく、でもなぜか「?」がつく人っていますよね。
それは概ね正しいことが多く、実は言葉の端々や動作など様々なところから違和感を読み取っているんだと思います。
無意識のうちに違和感を感じた場合は、いったん見送った方がいいと思います。
番外編 正式契約してからのチェック①
時折授業の内容について質問してみましょう。
例えば「〇〇の部分を子供と話してたんですが、この部分はどうやって説明すればよいでしょうか?私も子供にフォローしたいので教えてください」など聞いたとき、どう反応が返ってくるかを見るとよいです。
具体的なわかりやすい回答が返ってきたら御の字。
しどろもどろだったり、大人でも理解できないようなわかりづらい回答だったりしたら教師変更をした方がいいかも知れません。
親の得意だった分野で質問してみると、教師の指導力(学力)がだいたいわかりますのでおすすめです。
番外編 正式契約してからのチェック②
いくら家庭教師とはいえ、普段の授業の細かな内容まではチェックしづらいものです。
子供と教師の間でどんなやりとりがされているかを確認してみるのもいいかも知れません。
音声レコーダーを忍ばせておくのは一つの方法です。
専用のレコーダーでもスマホアプリでもいいですが、スマホアプリの場合は音がでないようにサイレントモードにしておいてください(バイブもダメ!)
意識されないことが大事なので、子供や教師にはもちろん内緒です 笑
内緒の録音はあまり褒められたものではないかも知れませんが、大切な子供のことですので背に腹は代えられません。
ばらつきが多いので家庭教師の選び方は重要です。
指導力だけじゃなく、コミュニケーション力や人間性まで十人十色なんです。
結局のところ「我が子にとっての当たり」を引くためには、数撃つしかないんですよね。
塾と家庭教師、どっちがいいの? 始めるならいつから?(前編)
こんにちは! サラリーマン主夫のしょーちゃんです!