親がしっかりと見てあげることが大事です。親子二人三脚で基礎を固めておきましょう!
実は中学生、高校生が1番苦手な科目は数学です。
1+1=2を習っていた頃は、おそらくみんな同じラインにいたはずですが、いつのまにか学力差が開いてしまいます。
その差が明らかになるのは、おそらく中学進学後、問題のレベルが大きく上がってからだと思います。
しかし実は小学校のうちから差は広がっているのです。
うちの子はだいたい90〜100点だし、本人も算数が好きって言ってるから大丈夫!と言っている保護者の方、ひょっとしたら危険かも知れません。
もくじ
小学校のテストについて
小学校のテストは完全に理解しなくてもそこそこの点数が取れる仕組みになっています。
理由は以下の3点です。
- 問題の難易度が低い
- テスト範囲が狭い
- 解き方が決まっている
①②はいいとして問題は③です。
解き方が決まっているとはどういうことでしょうか。
普通問題を解くときは、最初にどの方法で解くのかという「手段の選択」を行います。
Aという公式に当てはめるのか、Bという解き方ですすめるのか、はたまた別のCという解き方なのか・・・です。
その後、選択した解き方に従い計算して答えを導きだすのが正しい手順です。
しかし小学校のテストでは、テスト範囲が狭いことから、どの解き方を使うのか最初から決まっている場合が多いのです。
そして多くの小学生は「なぜその解き方を使うか」を理解せず、与えられた解き方だけを丸暗記していきます。
理解の伴わない丸暗記は忘れるのが早く、模試や中学入試・中学校進学後のテストなどで、分からない・問題が解けないという事態になるのです。
理解しているのかの確認法
確認は簡単です。
学校で習ってから数ヶ月以上たっている単元の問題を複数問解かせてみてください。
その際は暗算させずに、途中の計算式を書かせます。
しっかりと回答できれば問題ありません。
間違っていた場合、特に初回と2回目の回答を比べて、途中の計算式が違っている場合は注意が必要です。
例えば、前に出てきた数字を後ろに出てきた数字で割れば答えが出るというふうに学習している子がいたりします。
そういう子に答えの誤りを指摘すると、平気な顔をして、今度は後ろの数字を前の数字で割って持ってきます。(先ほどとは逆の計算)
四則演算のパズルくらいの認識なのだと思います。
なぜその計算方法になるかを理解しないまま中学進学をすると、小学校と比べて格段に難化した授業についていけず、「数学苦手」になってしまいます。
そうならないためには小学校のうちから対策をしておくことが重要です。
算数・数学は積み重ねが大事
算数・数学は特に積み重ね要素の強い教科です。
前に習ったことが理解できていないと、次に習ったことの理解が進みません。
そうは言っても何から手を付ければいいのでしょうか。
小学校とは言え6年間分ともなるとかなり広い範囲となります。
まず子供の学力に合った簡単な問題集をやってみましょう。
きっとつまずくところが出てくるはずです。
四則演算の優先順位がわかっていないのか、分数や小数が理解できていないのか、はたまた速度が理解できていないのか…
簡単な問題集を解くことで、子供の苦手(子供にとっての課題)を洗い出します。
苦手こそが手を付けるべき部分です。
そしてその苦手の中で多く見られるのが、
- 計算力の不足
- 割合についての理解不足
- 速さについての理解不足
です。
中学校の準備:計算力
計算についての基本的な決まり事は理解できている前提でお話しします。
四則演算の混ざった計算の優先順位を間違えたり、分数・小数の混ざっている計算で間違いが多い場合や、正解はするけど解くスピードが遅い場合は、だいたいが演習不足です。
これについては、ただ黙々と問題をこなすしかありません。
マラソン選手がタイムをのばすためにひたすら走り込むのと同様に、ひたすら問題を解くしか方法はなく、◯◯だけで学力アップのような、耳障りの良い裏技はありません。
ただ、スポーツ選手のようにストイックに自分を追い込んでいく必要はありません。
毎日少しずつ、1ページずつでいいのでコツコツとやる
ということです。
量は慣れてきたら増やせばいいので、楽にできる量を「とにかく続ける」ことが大事です。
問題集は複数買う必要はありません。
子供のレベルに合ったものを繰り返し繰り返し行うだけでよいです。
問題集に直接答えを書き込まず、ノートに答えを書いていきましょう。
また、間違えたところを理解しなおすと共に、ペン等でチェックを入れておき次回の勉強に活かしましょう。
続けていると苦手なところが浮き彫りになってくると思います。
問題集を3~5回程やって慣れてきたら、今度は間違えた問題だけをランダムにピックアップし演習を行います。
できればピックアップした問題は、問題そのものを1枚の紙(コピー用紙など)に書き写しましょう。
問題集で行うと、ページで解き方がわかってしまうためです。
苦手な問題が書かれたコピー用紙が複数枚たまるはずですので、今度はそれを繰り返し行います。
やる度に順番をシャッフルできるとよいと思います。
そうすることで真の力がついていきます。
中学校の準備:割合
「比べられる量」「比べる量」「もとにする量」について、どれがどれだかわからなくなって、つまずいている子が多い印象です。
正直なところ算数としてではなく、国語でつまずいています。
ただこれ、日本語が少しむずかしいので、子供に理解させるのは酷なんじゃないかと僕は思っています。
割合についてよく説明された記事を貼っておきますので、よかったら見てください。
割合は掛け算で覚える
割合は掛け算と覚えてしまった方が早いです。
◯割は十分率、◯%は百分率なので、それをかけるだけです。
1割は×0.1(×1/10)、50%は×0.50(×50/100)と言った具合です。
もとにする量はどれ?
比べられる量は? あれ、比べる量だっけ?
どっち??
と日本語で迷うくらいなら、最初から掛け算で覚えてしまいましょう。
保護者の方がいくつか例を出し説明してあげれば、だんだんと理解できてくると思います。
中学校の準備:速さ
速さについては、いわゆる「キハジ(ミハジ)」はやめましょう。
丸暗記は学力低下の元。
丸暗記が通じるのは、習って数日〜数週間の間だけです。
時間がたてばたつほど、キハジってなんだっけ?3分割してたけど上が2つだっけ?下が2つだっけ??と言う具合に混乱してくると思います。
「速さ」とは何かを理解する
「速さ」が何かを理解しましょう。
そうすれば一撃です。
速さとは単位時間あたりに進む距離のことです。
単位時間がちょっと難しいですね。
時速の場合は1時間、分速の場合は1分、秒速の場合は1秒あたりに進む距離のことを「速さ」と言います。
つまり、1時間に60km進む速さは時速60kmですし、1秒間に3m進む速さは秒速3mです。
時速60kmで2時間走ると進んだ距離は120km。(60×2=120)
つまり「速さ」×「時間」=「距離(道のり)」の関係が成り立ちます。
これをしっかりと理解しておくことが大事です。
あとは等式の変形が出来れば
「速さ」=「距離(道のり)」÷「時間」
「時間」=「距離(道のり)」÷「速さ」
が出てきます。
等式の変換は中学生の範囲ですが、簡単なので小学生のうちからやっておいてもいいと思っています。
単位から考えてもよい
時速の単位は[㎞/h]です。
ここでいう[㎞]はキロメートルという距離の単位、[h]は時間という単位(英語のhourの略)です。
間の/は割る(÷)という意味です。
これは、「速さ」は「距離」を「時間」で割ったものということを表しています。
単位に答えが書いてあるんですね。
時速の場合: 速さ[㎞/h] = 距離[㎞] ÷ 時間[h]
これは速さ以外にも色々応用が利くので覚えておいて損はないです。
例えば密度の単位は[kg/m3]ですが、これは単位体積あたりの質量という意味で、質量(重さ)÷体積で算出されます。
単位がわかっているのに計算方法がわからないという学生が少なからずいます。
これが丸暗記の弊害です。
しっかりと理由を学習し、力をつけておきたいですね!
小学生の学力 中学入学前に準備しておきたいこととは(「中1の壁」対策)
計算力と同様に、「割合」や「速さ」も問題集を複数回解き、その後問題をシャッフルするなどして習熟しておきましょう!
こんにちは! サラリーマン主夫のしょーちゃんです!